マップに相談(Ask Maps): スマートフォンの地図の横に会話の吹き出しと店のカードが浮かび、GOAT君 が自分の店の紹介のされ方を確かめているアイキャッチ(出典: Google)
マップに相談で店はどう紹介される

Google マップに、AI に話しかけて店や場所を探す「マップに相談」(英語名 Ask Maps)が入りました。 Google Japan Blog は 2026 年 8 月 7 日に、この機能を日本で提供すると告知しています。 店を持つ側が知りたいのは、自分の店がどんな材料で紹介されるのかと、店側で準備できることがあるのかです。 この記事では、Google の公式ブログと Google マップのヘルプをもとに、日本で使える範囲と、店側で確かめられる箇所を整理します。

「マップに相談」(Ask Maps)とは:日本では 2026 年 8 月 7 日から順次提供

「マップに相談」は、Google マップに Gemini を組み合わせた会話型の機能です。 Google Japan Blog「Google マップの新機能「マップに相談」を日本で提供開始」は、「本機能は、本日より数週間かけて順次提供を開始します。」と書いています。 同じ記事は、質問の例として「今夜使える照明付きの公営テニスコートを探して」を挙げています。 同じ記事によれば、これまでの地図では答えることが難しかった、現実的で複雑な疑問に会話で答える機能です。

米国とインドで始まり、8 月に日本へ

Google は 2026 年 3 月 12 日の公式ブログ「How we’re reimagining Maps with Gemini」で Ask Maps を発表しました。 発表の時点の提供先は、米国とインドの Android と iOS でした。 続く 2026 年 8 月 6 日の公式ブログ「Ask Maps gets more helpful with food ordering and more」は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、インドネシア、日本、メキシコへの展開を明記しました。 パソコンでも使えます。 Google マップ ヘルプ「Google マップで質問する」は、パソコンで Google マップを開き、メニュー アイコンから[マップに相談]をクリックする手順を載せています。 同じヘルプは、「「マップに相談」が機能するためには、WebGL が必要です。」と書いています。 一部のブラウザでは WebGL がブロックされることがある、とも注意しています。

日本で使える機能と、米国から始まった機能

8 月の続報は、機能ごとに提供範囲を分けて書いています。 日本向けの告知と Google マップ ヘルプも合わせて、日本で使える範囲を次の表にまとめました。

機能 日本での扱い 根拠
会話で質問し、地図つきで候補を見る 使える Google Japan Blog
過去の会話の再開(履歴設定がオンのとき) 使える Google Japan Blog
Gmail との連携(パーソナル インテリジェンス) 使える(初期設定はオフ) Google Japan Blog
交通状況・混雑状況・公共交通の遅延 使える Google Japan Blog
料理の注文 米国から Google 公式ブログ(続報)
ホテルとイベントの検索 米国から Google 公式ブログ(続報)
会話での情報の修正・ヒントの投稿 米国から Google 公式ブログ(続報)

続報の最後の段落は、料理の注文、ホテルとイベントの検索、会話での投稿について「rolling out now in the U.S., with more countries to come over time」と書いています。 3 月の発表はレストランの予約にも触れています。 一方で、日本向けの告知は予約に触れていません。

マップに相談(Ask Maps): 日本で使える機能と、米国から始まった機能を 2 列に分けた比較図(出典: Google)
日本で使える機能と米国から始まった機能

店はどんな材料で紹介されるのか

Google が公式に挙げている材料は、場所の情報と、投稿者のクチコミと、利用者本人のアカウント データの 3 つです。 どれをどの重みで使うかの説明は、保存した 6 本の公式文書(ブログ 3 本とマップのヘルプ 3 本)の範囲では見つかりませんでした。

3 億以上の場所の情報と、5 億人以上の投稿者のクチコミ

Google Japan Blog は、旅程を提案する仕組みについて「Google マップは 5 億人以上の投稿者コミュニティからのクチコミと 3 億以上の場所に関する情報を分析します。」と書いています。 3 月の英語の発表も、同じ規模を「over 300 million places」「more than 500 million contributors」と書いています。 同じ記事は、回答の中で「ほかのユーザーからの耳寄りなヒント」を得られるとも書いています。 店の側から見ると、場所の情報に加えて、投稿者が書いたクチコミも分析の対象に入ります。

回答は利用者ごとに変わる

3 月の発表は、回答について「Your results are personalized based on things like places you've searched for or saved in Maps」と書いています。 Google マップ ヘルプ「Google マップの AI 搭載機能によるデータの使用方法」は、パーソナライズに使うアカウント データとして次のものを挙げています。

  • 検索した内容やルート検索した場所(マップ履歴を保存している場合)
  • 「マップに相談」での過去の会話(マップ履歴を保存している場合)
  • 保存済みのリストまたは場所に追加したラベル
  • 場所について投稿したクチコミ、評価、写真
  • 検索履歴のアクティビティ(ユーザーの好みや設定に合わせるため)
  • 接続されている Google コンテンツ アプリからの情報

ただし同じヘルプは、パーソナライズされたおすすめ表示がお住まいの国で利用可能で、有効にしている場合に限ると書いています。 冒頭でも「一部の地域では」回答がパーソナライズされることもある、と範囲を限っています。

会話で情報を直す機能は、まだ米国だけ

8 月の続報は、利用者が「マップに相談」から会話で情報の修正を提案できるようにしたと書いています。 店頭の看板の写真を上げると、マップが写真から新しい営業時間を読み取ります。 そのうえで、続報は「ask you to confirm before submitting the suggestion for you」、つまり送信の前に本人に確認を求めると書いています。 続報は、提案された修正を Google マップの保護の仕組みが確認し、ポリシーに反する提案は掲載しないとも書いています。 この会話での投稿の機能を説明するGoogle マップ ヘルプ「Contribute to Google Maps with Tell Maps」は、「You can only use this feature in the US.」と書いています。 同じヘルプは、投稿されたヒントが「Know before you go」などの欄でほかの人に表示されうるとしています。

マップに相談(Ask Maps): 自分の画面に出た店の紹介が、ほかの人の画面では違うと気づく GOAT君 の 4 コマ(出典: Google)
回答は人ごとに変わる

店側で準備できること:専用の対策は公式に書かれていない

保存した 6 本の公式文書(ブログ 3 本とマップのヘルプ 3 本)の範囲では、「マップに相談」に店を出すための専用の設定や申請は見つかりませんでした。 店側で手を付けられるのは、材料のうち店が書ける場所の情報を正しく保つことと、回答の誤りに気づいたら報告することです。

GBP の情報を充実させ、正確に保つ

Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」は、Googleビジネスプロフィール(GBP)を使うと、ローカル検索結果のランキングを改善できると書いています。 同じヘルプは、「ビジネス情報の内容が充実していて正確なほど、ローカル検索結果に表示される可能性が高くなります。」と書いています。 逆に、ビジネス情報が正確でない場合は、関連性の高い語句で検索されても表示されない場合があるとしています。 このヘルプが扱っているのは Google マップと Google 検索のローカル検索結果で、「マップに相談」の回答の選び方を説明した文書ではありません。 同じヘルプは、ビジネス プロフィールに入力する情報として次の 4 つを挙げています。

  • 正確な住所(ユーザーが実際に訪れることのできるビジネス拠点がある場合)
  • 営業時間(特別営業時間を含む)
  • ビジネスの種類
  • 駐車場や Wi-Fi の利用可否などのその他の詳細情報

同じヘルプは、クチコミへの返信と、写真や動画の追加も挙げています。 またヘルプは、「Google では、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません。」と明記しています。

自店について「マップに相談」に聞いてみる

自店がどう紹介されるかは、パソコンからでも確かめられます。 Google マップ ヘルプ「Google マップで質問する」の手順は次のとおりです。

  1. パソコンで Google マップを開きます
  2. メニュー アイコンから[マップに相談]をクリックします
  3. プロンプト ボックスに質問を入力し、送信アイコンをクリックします
  4. 続けて質問を追加することもできます

同じヘルプは、「AI による回答は、間違っていることがあります。」と書いています。 そのうえで、重要な情報は複数の情報源で確かめるよう求め、AI の情報源のリンクをクリックして確認できるとしています。

回答の誤りは低評価から報告する

回答に誤りを見つけたら、ヘルプの手順どおり、回答の下の低評価アイコンをタップし、理由を選び、追加のフィードバックがあれば入力して[送信]をタップします。 利用者からの修正の提案に気づいたときの扱いはユーザーによる情報の修正への対処で、AI による概要で誤った情報が出たときの報告はAI による概要の誤情報を報告する手順で扱っています。

店側の点検表

ここまでの公式の記述をもとに、店側で確かめる項目を表にしました。 どの欄が回答に効くかを公式は示していないので、これは材料に沿った点検の順番であって、表示を約束するものではありません。

点検する箇所 見る中身 公式の記述
GBP の住所 訪れることのできる拠点がある場合、その正確な住所か GBP ヘルプ(ローカル検索結果)
GBP の営業時間 通常の営業時間と特別営業時間が店頭の表示と一致しているか GBP ヘルプ(ローカル検索結果)
GBP のビジネスの種類 店の業態に合った種類か GBP ヘルプ(ローカル検索結果)
GBP のその他の詳細情報 駐車場や Wi-Fi の利用可否など GBP ヘルプ(ローカル検索結果)
クチコミ 返信が付いているか GBP ヘルプ(ローカル検索結果)
「マップに相談」の回答 自店についての回答の誤りと、情報源のリンク マップ ヘルプ(質問する)

属性の欄で何を埋めるか迷ったら、DigitalGOAT編集部の推奨は支払い方法、バリアフリー、Wi-Fi・駐車場・個室、テイクアウト・デリバリー、ペット同伴可否の 5 点を先に見ることです。 属性の設定手順はGBP の属性の設定ガイドにまとめています。

まとめ:日本で使える範囲を見分け、店が書ける材料を整える

次の一歩は、点検表の GBP の欄を店頭の表示と突き合わせ、パソコンの「マップに相談」で自店について質問してみることです。 回答に誤りがあれば低評価から報告し、元の情報が GBP にあれば GBP を直す段階に進めます。