AI検索に店を出す対策とSEOの違い: GOAT君 が、大きな土台の上に載った店に新しい光が差すのを見上げるアイキャッチ。AI 検索の対策も土台は SEO と同じ(出典: Google)
AI検索に店を出す対策:土台はSEOと同じ

AI 検索に店を出す対策は、通常の SEO(Search Engine Optimization)と土台が同じだと、Google 自身が書いています。Google 検索セントラル ブログは 2025 年 5 月 21 日に「Google の AI 検索体験でコンテンツが成果を出すための要点」を、2026 年 5 月 15 日に「生成 AI 向け最適化の新資料」の告知を公開しました。この記事はその要点を「通常の検索と同じ施策」と「AI 検索に固有の点」に仕分け、店舗がGoogleビジネスプロフィール(GBP)と自社サイトで先に整える項目まで落とします。新資料の中身(要る条件と要らない施策の全体)は公開済みの「AIO対策は不要?Google公式ガイドが挙げる条件とローカルビジネスの実務」が担当し、本記事は要点の仕分けと店舗側の点検を担当します。

AI検索の対策はSEOの延長線上にあるとGoogleは位置づけている

2025 年 5 月のブログは冒頭で、Google が長年助言してきたことの土台はこうした新しい体験にもそのまま通じると書いています。2026 年 5 月に告知された「新資料」も冒頭で、SEO のベストプラクティスは引き続き有効であり、Google 検索の生成 AI 機能は核となる検索のランキングと品質のシステムに根ざしていると書いています。

2025年5月のブログが挙げる要点を仕分ける

公式ブログの要点 通常の検索と同じか 店舗がやること
人に向けた独自で価値あるコンテンツ 同じ(青いリンクの検索結果にも重要) 独自でありふれていないコンテンツを作る
良いページ体験 同じ(従来の検索結果からの訪問者にも) 端末別の表示・遅延・主コンテンツの区別
Google がコンテンツにアクセスできる 同じ(AI の形式を含む検索全般) Googlebot を止めない・HTTP 200・インデックス可能な内容
プレビュー制御で表示を管理 AI に固有(制限的な設定は AI の表示も制限) nosnippet 等で表示の設定を決める
構造化データを表示内容と一致させる 同じ(リッチリザルトの対象) 使うならマークアップの内容をページ上でも見せる
テキスト以外(マルチモーダル) AI に固有(AI の力でマルチモーダル検索) 高品質な画像・動画を載せ、GBP を最新に
訪問の価値を理解する AI に固有(クリックより訪問全体の価値) クリック数でなくコンバージョン指標を見る

2026年5月に告知された新資料に載っているもの

告知が挙げる資料の項目は、価値があり独自でありふれていないコンテンツの重要性についての指針、ローカル・ショッピング・画像・動画のコンテンツを提供するヒント、よくある「AEO/GEO」の誤解の検証、AI エージェントに関する初期の指針、SEO のベストプラクティスが生成 AI 機能でも有効で基礎であり続ける理由、です。

通常の検索と同じ施策

独自で役に立つコンテンツ

ブログは、Google が見せたいのは人々のニーズを満たすコンテンツであると答え、検索からの訪問者と自分の読者が役に立つ・満足すると感じる、独自でありふれていないコンテンツを作ることに集中するよう求めています。店舗にとっての「独自」は、自店にしか書けない事実です。DigitalGOAT編集部の推奨は、支払い方法/バリアフリー/Wi-Fi・駐車場・個室/テイクアウト・デリバリー/ペット同伴可否といった GBP の属性項目を、自社サイトの店舗ページにも同じ内容で書くことです。AI 向けにページを量産する話はこの記事の対象外です。

ページ体験と技術要件

ブログは、従来の検索結果からでも AI の検索結果からでも訪れた人に良いページ体験を提供するよう求め、端末をまたいで正しく表示されるか、表示の遅延、訪問者が主コンテンツをその他と容易に区別できるかを挙げています。技術要件は、Googlebot がブロックされていないこと、ページが動くこと(Google が HTTP 200 のステータスコードを受け取る)、ページにインデックス可能なコンテンツがあることで、技術要件を満たせば AI の形式を含む検索全般をカバーできると明記されています。新資料には加えて、Google 検索の生成 AI 機能に表示される資格を得るには、サイトが Search Console で「検索の生成 AI 機能」に含まれている必要があるとあります。

構造化データは表示内容と一致させる

ブログは構造化データを、コンテンツの情報を機械可読な形で共有するのに役立ち、Google のシステムが考慮し、特定の検索機能とリッチリザルトの対象になるものと位置づけています。条件は「構造化データを使うなら」で、そのときはガイドラインに従うよう求め、そのガイドラインの例として、マークアップ内のコンテンツがすべてウェブページ上でも見えることと、構造化データを検証することの 2 項目を挙げています。新資料は、構造化データは生成 AI 検索に必須ではない、ただしリッチリザルトの対象になる助けになるので SEO 戦略の一部として使い続けるのはよい、と書いています。

AI検索に固有の点

プレビュー制御はAIでの表示も制限する

ブログは、検索ではサイト所有者が AI の形式も含めて掲載内容を制御できるとし、nosnippet・data-nosnippet・max-snippet・noindex で表示の設定をするよう案内しています。そのうえで、より制限的な設定は AI 体験でコンテンツがどう取り上げられるかを制限すると書いています。

画像・動画とGBPの情報を最新にする

ブログは、人々が写真を撮る・画像をアップロードして質問し、深掘り用のリンク付きの豊かで包括的な回答を得るマルチモーダル検索ができると述べ、ページのテキストを高品質な画像と動画で補い、Merchant Center と GBP の情報を最新にしておくよう求めています。写真の枚数と頻度は公式が決めていません。DigitalGOAT編集部の推奨は、外観・内観 3〜5 枚・料理・スタッフを最低 20 枚以上、月 2〜3 枚追加、解像度 720px 以上、JPEG/PNG・10MB 以下です。

AI経由の訪問の価値をクリック数以外で測る

Google は、AI Overviews のある検索結果ページからサイトへのクリックは質が高く、ユーザーがサイトで長く過ごす傾向があると観測しています。これは Google 自身の観測で、母数はブログに書かれていません。そのうえでブログは、売上・登録・関与の高い訪問者・ビジネスについての情報の参照など、サイト上のさまざまなコンバージョン指標を見るよう勧めています。店舗なら、来店・予約・電話・道順の表示を指標にし、クリック数だけで AI 検索の影響を判断しません。Search Console 側の計測はこの記事の対象外です。

AI検索に店を出す対策とSEOの違い: 独自で価値あるコンテンツ・良いページ体験・Google がアクセスできること・構造化データと表示内容の一致は通常の検索と同じ施策で、プレビュー制御・画像と動画とビジネスプロフィールの更新・訪問の価値の測り方が AI 検索に固有の点(出典: Google)
通常の検索と同じ施策と、AI検索に固有の点

店舗がGBPと自社サイトで先に整えるもの

新資料が名前を挙げているのは Merchant Center と GBP の 2 つで、原文はこの 2 つを例として挙げ、使うと AI の回答と Google 検索のその他の結果の両方で商品やサービスが見えやすくなる助けになる、と書いています。挙がった 2 つはどちらも従来の検索結果にも使われる場所です。AI 向けに別立てで作る場所は出てきません。店舗情報の整備がそのまま効く範囲に留まる、という読み方になります。

GBP と自社サイトのどちらに何を書くかの仕分けはAI Overviews が出たときGBPと自社サイトに何を書くかに表でまとめました。ここでは点検の順だけを示します。

GBPと自社サイトの点検チェックリスト

DigitalGOAT編集部の「無料でやるMEO対策チェックリスト」(MEO対策は自分でできる?)の 8 項目に、公式ブログと新資料の技術要件を足したものです。

  • オーナー確認が済んでいる(オーナー確認の手順)
  • 基本情報が最新になっている
  • GBP の写真が 20 枚以上ある
  • 週 1 回の投稿を 4 週間続けている
  • クチコミ導線を設置している
  • クチコミに全件返信している
  • NAP(Name, Address, Phone)を自社サイト・他媒体と統一している
  • 月 1 回インサイトを確認している
  • 自社サイトで Googlebot を止めていない・HTTP 200 を返す・インデックス可能な内容がある
  • Search Console で「検索の生成 AI 機能」に含まれている(Search Console ヘルプ)

外食する人はクチコミの評価と件数の両方を見ている

飲食業界向けのイクシアスの調査(直近3か月に外食をした500名対象)では、飲食店を選ぶ基準として「3.8 以上を基準にする」が 49.6%、「30 件以上を信用の基準」が 51.4% でした。

よくある誤解:llms.txtと「AIO対策」

新資料は、AEO や GEO という語はネット上でよく使われるが、提案されている「ハック」の多くは効果が無いか、Google 検索の実際の仕組みに裏付けられていないと書き、Google 検索については無視してよいものを挙げています。

llms.txtはGoogle検索では使われない

llms.txt について新資料は、Google 検索(その生成 AI 機能を含む)に表示されるために、新しい機械可読ファイル・AI 用テキストファイル・マークアップ・Markdown を作る必要は無い、Google 検索自体がそれらを使わないからだ、と明記しています。したがって AI Overviews に店を出す目的で llms.txt を置く理由はありません。Google 以外の AI サービスが llms.txt をどう扱うかは、この記事が引いた公式ブログと新資料の範囲では書かれていません。

AI検索に店を出す対策とSEOの違い: AI 用の対策が要ると思い込んだ GOAT君 が、土台は SEO と同じで専用ファイルは要らないと知り、いつもの点検から始める 4 コマ(出典: Google)
AI専用の作業より、いつもの点検から

新資料が挙げる残りの項目(チャンク化・AI 向けの書き直し・不自然な言及の獲得)は、公開済み記事が公式資料に沿って仕分けています。提案された「AIO対策」を公式ブログの要点に当てて仕分け、GBP と自社サイトの点検のどこまでを自分で回すかを決める段階に、あなたは立っています。