Googleビジネスプロフィール(GBP)の「プロフィールを編集」を開くと、属性の項目が並びます。チェックを入れるだけの欄に見えますが、店によって出る項目が違い、自分では触れない項目も混ざっています。
Google は属性ごとに[はい]を選んでよい条件を決めています。ビジネスの属性を管理するは、車椅子対応の入り口について「施設の入り口の幅が 1 メートル(3 フィート)以上あり、段差や階段がない場合は、[はい] を選択します」と書いています。印象で答える欄ではありません。
この記事では、属性を「自分で決める側」「Google が決める側」「自分の業種には出ない側」に仕分けて、出ない項目の原因をどこに当たるかまでを扱います。
属性は誰が決めているのか
属性は 1 つの箱ではありません。ここで前提にするのは、オーナー確認が済んでいて「プロフィールを編集」を開ける状態です。
ヘルプは、事実に基づく属性と主観的な属性を分けて書いています。「「テラス席あり」など、事実に基づく特定の属性は自分で編集できますが、「地元の人に人気があるかどうか」などの主観的な属性は、来店した Google ユーザーの意見に基づきます」。
境目は「誰なら答えられるか」です。テラス席があるかどうかは店主が答えられます。地元の人に人気があるかどうかは店主には答えられません。
自分で編集できるのは「事実」の側
自分で触れるのは、店側が事実として答えられる項目です。ヘルプの手順はこうなっています。
- ビジネス プロフィールに移動する
- [プロフィールを編集][その他]を選ぶ
- 変更する属性のカテゴリの横にある編集アイコンを選ぶ
- 変更する属性の横にある[はい]か[いいえ]を選ぶ
- [保存]を選ぶ
ヘルプがカテゴリの例に挙げているのは「設備」と「お支払い」です。属性の例は「Wi-Fi」と「現金のみ」です。
条件つきの項目では、判断の基準まで決まっています。車椅子対応の入り口は、幅 1 メートル以上と段差の有無で決まります。さらに「施設の入り口に回転ドアしかない場合は、[いいえ] を選択します」と書かれています。入り口に階段が 1 段以上ある場合は、常設のスロープか取り外し可能なスロープがあることが条件です。
触れない属性が付く 2 つの経路
設定した覚えのない属性が入る経路は、1 つではありません。
1 つは来店者の回答です。ヘルプは「ビジネスに関する一部の属性は直接編集できますが、来店した顧客からの情報に基づいて自動的に入力される属性もあります」と書いています。
もう 1 つは Google が持っている情報です。ビジネス アイデンティティの属性は事業者が選ぶ欄です。ヘルプは「次の属性を選択できます」と書いています。「ビジネス プロフィールにはアイデンティティの属性を複数選択できます」ともあります。そのうち小規模ビジネスについては「小規模ビジネスの属性は、Google の情報に基づいて自動的に付加される場合があります」と書かれています。ただし小規模ビジネスには適格条件があります。ヘルプは「フランチャイズは小規模ビジネスと見なされません。」と書いています。定義は「小規模ビジネスとは、年間収益が 1,000 万ドル未満のビジネスです。」です。選んだあとも「ビジネス アイデンティティの属性はいつでも有効または無効にできます」。
これとは別に、Google がオーナー本人へ問い合わせて情報を集める経路もあります。プロフィールに登録された確認済みの電話番号へ、電話・テキスト メッセージ・WhatsApp で自動メッセージが送られることがあり、「こうしたメッセージへの返信としてご提供いただいた情報は、お客様のプロフィールの更新に使用されることがあります」。ただしヘルプには限定が付いています。「この機能は現在、一部の地域、言語、業種でのみご利用いただけます。すべてのユーザーが利用できるわけではありません。」集まった情報は「プロフィールを編集」の[収集された情報]から確認でき、情報のソースと収集日も表示されます。不要なら削除も選べます。ヘルプのヒントによると、削除されるのは Google の記録からで、プロフィールに登録済みの他の詳細は変更されません。
一般ユーザーからの編集提案でプロフィールが書き換わる経路は、属性の話とは別です。そちらは本記事では扱わず、Googleビジネスプロフィールが勝手に書き換わる3つの経路にまとめています。
| 決める主体 | 例 | 自分で変えられるか |
|---|---|---|
| 事業者 | テラス席あり、車椅子対応の入り口 | 変えられる(審査あり) |
| 来店した Google ユーザー | 地元の人に人気があるかどうか | 変えられない |
| 事業者(Google が付ける場合もある) | 小規模ビジネス(フランチャイズは対象外) | 選べるうえ、自動で付く場合もある |

自分の画面に出ない属性があるのはなぜか
他店で見た項目が自分の画面に無い理由の 1 つは、変更できる属性を Google が地域・国・業種で絞っていることです。ヘルプは「一部の属性は特定の地域、国、業種に限って変更可能です。」と書いています。
カテゴリが属性の出し分けを決める
業種はカテゴリで決まります。「業種によっては、ビジネス プロフィールで特殊な機能が利用できる場合があります」とあり、例としてホテル(評価とアメニティ情報の一覧)、レストラン(オンライン注文・予約・メニューのリンク)、健康美容ビジネス(予約ボタン・サービスのメニュー)が挙がっています。
カテゴリはメインカテゴリと追加カテゴリに分かれ、「カテゴリは 9 つまで選択できます」。ヘルプは「すべての店舗で共通の「メインカテゴリ」を設定する必要があります」としており、「複数のカテゴリを選択した場合、最初の欄に入力されたカテゴリがメインカテゴリとなります」。ベーカリーとデリカテッセンを併設するスーパーなら、メインカテゴリに「スーパー」、追加カテゴリに「ベーカリー」「デリカテッセン」を置く形です。「事業に合致するカテゴリが見つからない場合は、一般的なカテゴリをお選びください」とも書かれています。
複数拠点をスプレッドシートで管理する側でも、同じ出し分けが見えます。一括アップロード用スプレッドシートの説明には「業種や地域によっては適用されない属性もあります」とあり、続けて「いずれのビジネス拠点にも適用されない属性の列には、セルに [該当なし] と表示されます」と書かれています。画面に出ないことと、データとして存在しないことは同じではありません。
出ない項目に当たったときの切り分けは次のとおりです。
- メインカテゴリが実際の主業と合っているかを見る
- 部門が同じ経営なら、その部門のカテゴリを追加カテゴリとして足す
- それでも出ないなら、地域・国による制限を疑って別の手を探す
カテゴリを足す前に確かめること
カテゴリは自由に書ける欄ではありません。「独自の業種を作成することはできません。」とあり、選ぶのは提示されたリストの中からです。商品やサービスの一つひとつに割り当てることもできず、ヘルプは「ただし、すべての商品やサービスに対してカテゴリを追加することはできません」と書いています。
併設の店舗にも条件があります。独立して所有・運営されている部門には独自のプロフィールが必要で、独立運営のカフェを併設するフィットネス クラブは「カフェ」を追加カテゴリにできません。
そしてカテゴリを触ると、審査の手間が戻ってくる場合があります。「既存のカテゴリを追加または編集する場合は、ビジネスのオーナー確認を再度行うよう求められることがあります。」。属性のために軽い気持ちでカテゴリを入れ替える判断は、ここで止まります。
なお、サービスは属性とは別の入口です。「サービス業など、特定のカテゴリのビジネスでは、提供しているサービスの内容をビジネス プロフィールに直接掲載できる場合があります」とあり、登録先は[サービスを編集]です。サービスの登録手順そのものは本記事では扱いません。
属性の 3 つのタイプと、複数店舗での入れ方
ヘルプが画面の手順で挙げているのは[はい]と[いいえ]の選び方ですが、スプレッドシートで一括更新するときは型が分かれます。「ビジネス属性には次の 3 つのタイプがあります。」。
| タイプ | 入れる値 | 原文の例 |
|---|---|---|
| 「はい / いいえ」属性 | 「はい」または「いいえ」 | 設備の有無 |
| URL 属性 | 完全な URL | オンライン メニューのウェブアドレス |
| 選択肢のある属性 | 複数の選択肢から 1 つ | コーシャ食品(なし/もあり/のみ) |
タイプの一覧は手元で作らず、[属性に関する資料を含むスプレッドシートをダウンロード]から取ります。選択肢のある属性の全選択肢も、ヘルプはこの参照用スプレッドシートで確認するよう案内しています。
除外もあります。「スプレッドシートのアップロードではホテル属性は更新できません。」とあり、ホテル属性は API とダッシュボードの経路になります。一括アップロードの目安としてヘルプがリサイクル属性の節で挙げているのは「店舗が 10 か所以上ある場合」です。一括アップロードの操作そのものは複数拠点のGBPを一括管理する手順で扱っています。
属性を埋めると検索順位は上がるのか
公式ヘルプが書いているのは表示の可能性までです。「特定の属性を追加すると、その属性を有する場所が検索された際に、お客様のビジネスが検索結果に表示される可能性があります」。順位という語は、属性の説明には出てきません。
対してカテゴリには順位への言及があります。「選択したカテゴリは、Google のローカル検索結果のランキングに影響します。」。同じプロフィールの中でも、Google が書き分けている箇所です。
実務者の見立ても同じ方向を向いています。Whitespark の 2026 Local Search Ranking Factors(専門家 47 人が 187 要因を 0〜5 点で採点)では、ローカルパック/マップの 1 位がメインカテゴリで 227 点、ユーザーが設定した属性は 92 点で 81 位、ユーザー投稿由来の属性は 79 点で 104 位でした。
引いたのはローカルパック/マップの章の順位で、同じレポートの自然検索と AI 検索の章は本記事では扱いません。ただしこの調査は仕様の開示ではありません。原文が「None of the experts have special access to the internal workings of Google’s local search algorithm.」と書いているとおり、専門家の見立てです。

保存した公式ヘルプ 5 本を「順位」「ランキング」で検索した範囲では、属性そのものが順位に影響するという記述はありません。
今日の手順と、見直すタイミング
属性は一度埋めて終わりではありません。Google は「ユーザーがビジネスを検索する際に使う検索語句とのマッチ率を高めるため、属性名は適宜変更される場合があります。」と書いており、項目の名前そのものが動きます。
埋める順番
先に決めるのは、どの群から開くかです。DigitalGOAT編集部の推奨は、支払い方法/バリアフリー/Wi-Fi・駐車場・個室/テイクアウト・デリバリー/ペット同伴可否の 5 群を最初に開く形です。5 群とも、店側が事実として答えられる項目です。
判断に迷う項目は、条件が書かれているかどうかで分けます。車椅子対応の入り口のように寸法で決まる属性は、実測してから選びます。保存した公式ヘルプが [はい] の条件を書いていない属性は、店の運用として常に成り立つかどうかで選びます。
保存したあとに見るもの
保存してすぐ反映されなくても異常ではありません。ヘルプは「編集内容の審査にかかる時間は通常 10 分ほどですが、場合によっては最大で 30 日かかります。」と書いています。
待っても出ない項目もあります。地域・国・業種による制限にかかっている項目は、時間の問題ではないので、カテゴリ側の確認に戻ります。
見直すきっかけは 2 つです。カテゴリを変えたときと、身に覚えのない属性が付いたときです。前者は出る項目が入れ替わり、後者は来店者の回答か Google 側の情報が動いた合図になります。
ここまで仕分けができていれば、自分の属性のうちどれが自分の管理下にあるかを言えるようになっています。次は、その管理下の項目を複数の拠点と媒体で同じ状態に保てるかという段階に移ります。