Googleマップの混雑する時間帯: 文字の無い棒グラフを GOAT君 が見上げ、混雑のグラフが何から作られるかを確かめるアイキャッチ(出典: Google)
混雑のグラフはどこから?

近所の同業の店には「混雑する時間帯」のグラフが出ているのに、自分の店には出ない。出ていても、グラフの山が実際の混み方と合わない。Googleビジネスプロフィール(GBP)の管理画面で直す欄を探しても、見つからないことがあります。

見つからないのは、この表示の元が店の入力ではなく、訪問データだからです。Google のヘルプは、混雑する時間帯・待ち時間・滞在時間について次のように書いています(Google ビジネス プロフィール ヘルプ「混雑する時間帯、待ち時間、滞在時間のデータについて」)。

これらの情報はビジネス情報に手動で追加することはできず、お客様の店舗の訪問データが十分にある場合のみ表示されます。

店が触れない表示と、店が直せる営業時間の側を分けて見ていきます。

Googleマップの混雑状況の仕組み:元は匿名の訪問データ

ヘルプは「混雑する時間帯、待ち時間、滞在時間は、Google ロケーション履歴を有効にしているユーザーから集計した匿名データをもとに割り出されます」と書いています。表示される場所は、Google マップや Google 検索の通常のビジネス情報の下です。

匿名性の守り方は、Google マップのソフトウェア エンジニアが 2020 年 10 月に書いた Google Japan Blog「Google マップ、混雑する時間帯や現在の混雑状況の舞台裏」が説明しています。Google は差分プライバシーと呼ばれる統計手法で、混雑状況データの匿名性を保っています。その手法の 1 つとして、データセットに人為的な「ノイズ」を加え、個人を特定せずに混雑度を出す方法が挙げられています。

4 種類の表示と、元になる期間

ヘルプは、訪問データの表示として次の 4 つを挙げています。元になる期間は表示ごとに違います。

表示 何を示すか 元になる期間
混雑する時間帯のグラフ 1 日の時間帯別の、通常の混雑状況 過去数か月にわたる平均
最新の訪問情報 店の現在の混雑状況 リアルタイムで更新
滞在時間 ユーザーが店で過ごす平均時間 過去数週間の訪問データのパターン
推定待ち時間 サービスを受けられるまでの、時間帯別の待ち時間 過去数週間の訪問データのパターン

最新の訪問情報は、混雑する時間帯のグラフに重ねて表示されます。推定待ち時間は、業種によって何を待つ時間かが変わります。ヘルプの例では、着席形式のレストランなら着席するまでの待ち時間です。

グラフの高さは店自身の週のピークとの比較

ヘルプは「週の平均的なピーク時の混雑度と比較して、指定した時間帯の混雑度が表示されます」と書いています。

Google Japan Blog は、近所のアイスクリーム店を例にしています。土曜日の午後 4 時が最も混む店なら、その時間帯を基準に、ほかの曜日・時間帯の混み具合が表示されます。表示の文言は、ほぼ同じくらい混むなら「通常は混んでいます」、空いていれば「通常はそれほど混んでいません」、その中間なら「通常はやや混んでいます」です。

Googleマップの混雑する時間帯が表示されない理由

表示されない理由としてヘルプが挙げているのは、訪問データの量です。訪問データが十分に集まっていれば、混雑する時間帯や待ち時間、滞在時間が表示されます。

Google Japan Blog も同じ理由を書いています。

正確な混雑度を表示するために、システムが十分な匿名データを得られない場合、混雑度データは表示されません。

ブログは続けて、場所によって混雑度が表示されないのはこれが理由だと述べています。

管理画面から追加する欄は無い

ヘルプは、これらの情報はビジネス情報に手動で追加できないとしています。

Googleマップの混雑する時間帯: 混雑の表示は訪問データから作られ手動で追加できず、営業時間は店がプロフィールから編集できることの比較(出典: Google)
混雑の表示と営業時間、直せるのはどちらか

「十分」の量は公開されていない

ヘルプとブログのどちらも、「十分」が何人分・何週間分の訪問データかは書いていません。

実際の混み方と違うときに確かめること

グラフが実態と違って見えるときは、表示の元になる期間と、店が直せる情報の 2 つを確かめます。

グラフは過去の平均、一時的な混雑はライブ表示が拾う

ヘルプによると、混雑する時間帯のグラフは過去数か月にわたる平均の混雑度に基づきます。Google Japan Blog は 2020 年の時点で、新型コロナウイルス感染症の影響で過去のデータの信頼性が下がったため、「過去 4 〜 6 週間の最新データを優先させ」たと書いています。現行のヘルプはグラフを過去数か月の平均と書いているので、この記事ではヘルプの記述を基準にします。

一時的な混雑は、最新の訪問情報が表示します。ヘルプによると、最新の訪問情報はリアルタイムで更新されます。ブログは、セールやキャンペーンで来店者が増えた例を挙げています。ブログによると、その場合も、店舗の混雑状況が通常と大幅に異なるときでも現在の混雑状況を確認できます。

営業時間は店が直せる

混雑の表示そのものは直せません。ヘルプは「ビジネスの営業時間は、Google マップと Google 検索のビジネス プロフィールで設定、編集できます」と書いています(Google ビジネス プロフィール ヘルプ「営業時間を編集する」)。

主たる営業時間は、次の手順で設定します。

  1. ビジネス プロフィールに移動します。
  2. [プロフィールを編集] > [営業時間] を選択します。
  3. [営業時間] セクションで [決まった営業時間で営業している] を選択します。
  4. 営業日にあたる曜日ごとに、横のチェックボックスをオンにします。
  5. プルダウンで営業時間を設定し、[保存] をクリックします。

昼と夜の間に店を閉める場合は、休憩時間を設定します。ヘルプは「休憩時間があることを示すには、同じ曜日に時間帯の異なる 2 つのエントリを作成します」と書いています。土曜日に午前 9 時から午後 2 時まで営業し、午後 5 時から 10 時まで再び営業するなら、[営業時間を追加] で 2 つ目の時間帯を足します。

祝祭日や特別イベントの日など、営業時間が普段と異なる日は特別営業時間を設定できます。設定の流れは特別営業時間の設定ガイドで扱っています。営業時間を更新したときに出る投稿の扱いは、本記事の対象外です。

Googleマップの混雑する時間帯: 混雑のグラフを自分で足そうとした GOAT君 が、グラフは来店のデータから作られると知り、営業時間を確かめる 4 コマ(出典: Google)
グラフは足せない、営業時間を確かめる

店側でできること・できないことの切り分け

気づいたこと 店が直せるか 打つ手
混雑する時間帯のグラフが出ない 直せない 管理画面に追加する欄は無い
グラフの山が実際の混み方と違う 直せない 一時的な混雑は最新の訪問情報で表示される
営業時間や休憩時間が実際と違う 直せる [プロフィールを編集] > [営業時間] で直す
祝祭日に営業時間が変わる 直せる 特別営業時間を設定する

DigitalGOAT編集部の推奨する「無料でやるMEO対策チェックリスト」は、次の 8 項目です。基本情報は 2 番目に置いています。

  • オーナー確認
  • 基本情報
  • 写真20枚以上
  • 週1投稿4週間
  • クチコミ導線設置
  • 全件返信
  • NAP統一
  • 月1回インサイト確認
Googleマップの混雑する時間帯: 表示が出ない・違うと気づいてから、追加できないことを知り、元の期間と営業時間・特別営業時間を確かめる流れ(出典: Google)
混雑の表示が出ない・違うときに確かめる順

まとめ

  • Googleマップの混雑する時間帯・待ち時間・滞在時間は、ロケーション履歴を有効にしているユーザーの匿名データから作られます。
  • 訪問データが十分にある場合のみ表示され、ビジネス情報に手動では追加できません。
  • グラフは週の平均的なピーク時と比べた混雑度で、過去数か月の平均に基づきます。
  • 店が直せるのは営業時間の側です。

混雑の表示が出ない・違うと気づいたら、主たる営業時間・休憩時間・特別営業時間が今の営業と合っているかを確かめるところから始められます。