「Googleビジネスプロフィール(GBP)は好調なのに、Search Consoleのオーガニック数値が思ったより伸びない」——複数拠点や専門サービス業でこの違和感を持つ運用者は少なくありません。結論から言うと、これは設定ミスではなく、ローカルパックとオーガニックリスティングの計測構造の違いによって起きる、ある程度自然な現象です。

何が起きているのか:ある法律事務所の事例

Redditで報告されたある法律事務所のケースが分かりやすい例です。このGBPは過去3か月間で約117万件のインプレッションを記録し、同事務所が持つ関連プロパティの中で最もクリックされている媒体になっていました。対象クエリを実際に手動で検索すると、この事務所のGBPはローカルパックに表示されることが多い一方で、同じクエリの検索結果1ページ目では、事務所の通常のオーガニックリスティングが表示されないことがある、と報告されています。

つまり「ローカルパックでは強い」のに「オーガニック順位としては見えにくい」という状態が、同じサイト・同じクエリで同時に起きているわけです。

なぜこの2つの数値はズレるのか

背景には2つの独立した事実があります。1つは、検索結果1ページ目でオーガニックリスティングがそもそも表示されにくくなっている点です。ローカルパックやAIオーバービューをはじめとするSERP機能が上位枠を占めることで、通常のオーガニック枠が下位に押しやられるケースが指摘されています。

もう1つは計測上の分断です。ローカルパックでのユーザーのクリックやインタラクションは、Google Search Consoleの「オーガニッククリック」としてはカウントされません。つまりGBP経由で電話・ルート検索・サイト訪問が発生しても、それはSearch Consoleのオーガニック指標には反映されないということです。

この2つを合わせると、店舗やGBPそのものはローカル検索で十分な露出とクリックを獲得できているのに、Search Console上の「オーガニック順位・オーガニッククリック」だけを見ていると、実態より苦戦しているように見えてしまう構図が説明できます。

店舗運用者は何を見て、どう判断すればよいか

明日からの運用で押さえておきたいのは、次の3点です。

  1. オーガニック順位の低下だけでSEOが失敗していると判断しない。同じクエリでローカルパックの表示状況とGoogle Business Profileのパフォーマンス(インプレッション・クリック・通話・ルート要求など)を並べて確認する
  2. 成果判断はGBPインサイトとSearch Consoleの両方を見る。前者はローカルパック経由の反応、後者はオーガニック検索経由の反応であり、片方だけでは集客全体を評価できない
  3. 対象クエリは定期的に手動検索して、自分の目でSERPの構成を確認する。ローカルパック・AIオーバービュー・オーガニック枠がどう並んでいるかは、ツールの数値だけでは分からない部分がある

複数拠点ビジネスやサービス業のように「地域名+業種」で検索されることが多い業態ほど、この2つの数値のズレは起きやすいと考えられます。GBPのインプレッションやクリックが好調であれば、それ自体は集客への貢献として評価してよい実績です。

まとめ

ローカルパックでのGBPの好調さと、Search Console上のオーガニック順位・クリックは、別々の仕組みで計測されています。今回報告された事例のように、GBPが高インプレッション・高クリックである一方でオーガニックリスティングが1ページ目に見えないことがある、という状態は起こり得ます。判断基準は「オーガニック数値だけで一喜一憂しない」「GBPインサイトと合わせて見る」「対象クエリを手動確認する」の3点です。

自店舗のGBPとSearch Consoleの数値にズレがあり、評価に迷う場合は、MEO運用支援の相談窓口で状況を整理することもできます。