「事実無根のクチコミを消したい」と思ったとき、最初に確かめるのは、そのクチコミが Google のポリシー違反に当たるかどうかです。Googleビジネスプロフィール(GBP)の公式ヘルプは、どのクチコミでも報告できますが、削除の対象となるのは Google のポリシーに違反しているクチコミのみだと書いています。報告が「ポリシー違反なし」と判定されたときに送れる再審査請求は 1 回限りで、選択できるクチコミは 10 件までです。返信や依頼で評価を上げる運用はクチコミ管理の全体像の記事に分け、本記事は削除の申し立てだけを扱います。
削除の対象になるクチコミ、ならないクチコミ
公式ヘルプは、ポリシー違反と報告され、実際にコンテンツ ポリシーに違反しているクチコミは削除され、Google マップと Google 検索に表示されなくなると書いています。線引きの正本は「禁止または制限されているコンテンツ」のページで、Google マップに投稿するコンテンツは、お店や場所での実体験に基づいている必要があります。
ポリシー違反として削除されるクチコミの類型
| 類型(ポリシーの見出し) | 該当するとポリシーが書いているもの |
|---|---|
| 虚偽のエンゲージメント | 実体験に基づいていないコンテンツや、対象の場所や商品を正確に表現していないコンテンツ |
| 評価の操作 | 場所の評価を操作しようとする試みを示唆する、異常な量またはパターンのクチコミ投稿が見られるコンテンツ |
| 評価の操作 | 利益相反に基づくコンテンツ。利益相反には、現在または過去の雇用関係、契約関係や顧問関係、利益相反となるその他の職業上のつながりや個人的なつながり(業界の競合他社、家族関係など)が含まれます |
| 不適切なコンテンツ | 非倫理的な行動や犯罪行為に関する根拠のない主張 |
| 個人情報 | 同意なく投稿された、他者の個人情報を含むコンテンツ(例: 氏名、写真または動画に写っている顔、その他同意なく投稿されたと報告されている情報) |
| わいせつ、冒とく的な表現 | 冒とく的またはわいせつな表現を使用して、他のユーザーを不快にさせる、または批判を強調するコンテンツ |
| 関連性のないコンテンツ | 一般的、政治的、社会的な論評や個人的な不満が含まれるコンテンツは許可されていません |
報告する前に、そのクチコミが表のどの文言に当たるかを決めます。来店していない人の投稿なら「実体験に基づいていないコンテンツ」、元従業員や競合と思われる投稿なら「利益相反に基づくコンテンツ」、身に覚えのない犯罪行為を書かれたなら「非倫理的な行動や犯罪行為に関する根拠のない主張」が候補になります。表に無い類型(なりすまし・ハラスメント・宣伝と勧誘・繰り返し投稿など)も同じページに並んでいます。個人情報の類型には例外があり、ビジネスに関する連絡先情報(例: 電話番号、メールアドレス、ソーシャル メディアのハンドルネーム)を投稿することは許可されます。個人の氏名も、その氏名がよく知られている事業体や宣伝されている事業体の名称に含まれている場合と、顧客に直接対応する専門職でその氏名で個人で開業している場合(医師、弁護士、不動産業者など自身の名前でビジネスを行っている専門家と、氏名と場所との職業的なつながりがすでに公である CEO や役員レベルの従業員)は許可されます。
報告しても削除されないもの
公式ヘルプは、内容に不満がある、気に入らないという理由だけで、クチコミを報告することはしないでくださいと書き、Google は、事業者とユーザー間の紛争には関与しませんと明記しています。ポリシーの側も、不快な体験でも、節度や尊敬の念を持って表現しているコンテンツは許可されますと書いています。体験にもとづき、節度をもって書かれた低評価は、内容に納得できなくても削除の対象になりません。否定的なクチコミは改善できる側面を示している場合があり、必ずしもサービスの質の低さを示しているとは限りません。削除されない低評価には返信で向き合い、低評価への返信は謝罪→原因説明→改善策提示の順で書きます。
偽クチコミを見つけて報告する作業は、事業者の側に残ります。米国の成人消費者 1,002 名を対象にした BrightLocal の Local Consumer Review Survey 2026 では、偽クチコミの検出と防止の責任はレビュー プラットフォームにあると考える消費者が 63%、事業者にあると答えた消費者が 49% でした。
削除と引き換えの取引をしない
ポリシーは、クチコミの投稿や否定的なクチコミの修正または削除と引き換えに、インセンティブ(金銭的報酬、割引、無料の商品やサービスなど)を提供する行為を禁止しています。顧客からの否定的なクチコミの投稿を妨げたり禁止したり、肯定的なクチコミを選択的に募ったりする行為も禁止されています。満足した客だけにクチコミを依頼し、不満のある客を Google 以外へ誘導するレビューゲーティングがこれに当たり、改善アンケートはクチコミ依頼と切り分けて運用します。許可されているのは、インセンティブを提供したり、評価やクチコミの内容に影響を与えようとしたりせずに、実体験に基づくコンテンツの投稿を募ったり促したりする行為です。違反した側のプロフィールに掛かる制限はプロフィール単位の制限の記事で扱っています。

クチコミを報告する入口と手順
Google マップの利用者として報告する経路(コンテンツを報告、修正する)もありますが、本記事はオーナー向けの GBP の管理画面とクチコミ管理ツールの入口を扱います。
GBP の管理画面から報告する
- ビジネス プロフィールに移動します。
- [クチコミを読む] を選択します。
- 報告するクチコミの横にある [報告] を選択します。
- そのクチコミを報告する理由を選択します(例: [スパム]、[冒とく的な表現])。
- [報告を送信] を選択します。
クチコミの評価には通常数日かかります。届けた報告のステータスは、クチコミ管理ツールで確認できます。
クチコミ管理ツールから報告する
クチコミ管理ツールは、報告のステータスを確認する場合も利用できます。
- クチコミ管理ツールに移動します。
- 表示されているメールアドレスがビジネス プロフィールに関連付けられたものである場合は、[確認] を選択します。別のメールアドレスに関連付けられたビジネス プロフィールのクチコミを管理する場合は、[アカウントを切り替える] を選択します。
- お客様のビジネスを選択します。
- [続行] → [新しいクチコミの削除をリクエストする] → [続行] を選択します。
- 報告するクチコミの横にある [報告] を選択します。
- 新しいタブで、クチコミを報告する理由を選択します(例: [スパム]、[冒とく的な表現])。
- [送信] を選択します。
ビジネス プロフィールに、Google 以外の情報源によるサードパーティのクチコミが表示されることがあります。公式ヘルプには、欧州経済領域(EEA)の販売者は、Google 上でサードパーティのクチコミを直接報告できますという注記がありますが、EEA の販売者向けの記述なので本記事では扱いません。
報告後のステータスと 1 回限りの再審査請求
クチコミ管理ツールのステータスの読み方
| ステータス | 意味 |
|---|---|
| 判定待ち | クチコミが報告されていますが、まだ審査されていません |
| 審査完了 - ポリシー違反なし | クチコミが審査され、ポリシー違反が見つかりませんでした |
| エスカレーション済み - メールで最新情報をご確認ください | 再審査請求がエスカレーションされました。最終的な決定はメールでお知らせします |
「審査完了 - ポリシー違反なし」の決定に不服の場合は、1 回限りの再審査請求を送信できます。

1 回限りの再審査請求を送信する手順
報告したクチコミが削除に該当しないと判断された場合、1 回限りの再審査請求を送信できます。
- クチコミ管理ツールに移動します。
- 表示されているメールアドレスがビジネス プロフィールに関連付けられたものである場合は、[確認] を選択します。
- お客様のビジネスを選択します。
- [続行] → [報告したクチコミのステータスと再審査請求の方法を確認したい] → [続行] を選択します。
- 下部にある [条件を満たしているクチコミに対して再審査を請求] を選択します。
- 再審査を請求するクチコミを選択します。選択できるクチコミは 10 件までです。
- [続行] → [再審査請求を送信] を選択します。
- 新しいタブで、フォームに情報を入力します。
- [送信] を選択します。
再審査請求が審査されると、次の処理内容を示す結果がメールで届きます。報告されたクチコミがポリシーに違反している場合は、削除されます。報告されたクチコミが Google のポリシーに準拠している場合は、公開されたままになり、クチコミ管理ツールのステータスには [エスカレーション済み - メールで最新情報をご確認ください] と表示されます。再審査請求の審査にかかる日数は、この記事で参照した公式ヘルプ(不適切なクチコミの報告・コンテンツの報告のページ)の範囲では書かれていません。
つまずきどころ:恐喝詐欺・同じユーザー・自動削除
低評価が急増して金銭を要求されたら恐喝詐欺として報告する
公式ヘルプが恐喝詐欺と呼ぶのは、Google ビジネス プロフィールに 1 つ星や 2 つ星のクチコミが急増し、その後、低評価のクチコミの削除と引き換えに金銭、商品、サービスの提供を要求するような手口です。この場合は通常の報告ではなく、販売者に対する恐喝の報告フォームから報告します。ヘルプが「重要」として挙げている注意は次のとおりです。
- 悪意のあるユーザーとやり取りしたり、そのようなユーザーに金銭を支払ったりしないでください。こうした対応はさらなる要求につながる場合があるだけでなく、クチコミの削除も保証されません。
- 金銭やサービスを提供してご自身で解決しようとしないでください。
- すべての証拠を直ちに収集してください。
- 恐喝に関連して受け取ったすべての連絡内容をフォームで報告してください。
フォームに添える証拠のチェックリストです。
- 恐喝に関するスクリーンショット(可能な限り、日時と送信者の連絡先情報が表示されているもの)
- 不審なクチコミへのリンク(恐喝の一部と思われるクチコミへの直接リンクをすべて)
- 悪意のある個人またはグループに関する情報(名前、ユーザー名、メールアドレス、電話番号、ソーシャル メディアのプロフィール)
- 状況の詳細(低評価のクチコミが急増したことに最初に気付いた日時・恐喝の要求を最初に受け取った日時)
この報告チャネルを利用し、恐喝の証拠を提出する必要があるのは、クチコミの削除と引き換えに金銭や便宜を要求する恐喝に直接巻き込まれた場合のみです。スパムや関連性の無いクチコミは、前の節の通常の報告で扱います。
同じユーザーが繰り返すならユーザー プロフィールを報告する
不適切なコンテンツを投稿したユーザーのプロフィールは、Google マップ アプリから報告します。
- モバイル デバイスで Google マップ アプリを開きます。
- 右下の [ビジネス] をタップします。
- [クチコミ] をタップします。
- ユーザー名をタップします。
- ユーザーのプロフィールで、右上のその他アイコン → [報告] をタップします。
- ユーザーを報告する理由を選択します(例:「法的な問題」、「プライバシーに関する懸念」)。
ユーザーの行為や投稿を報告すると、Google によりポリシー違反がないか審査されます。
正当なクチコミが自動削除されたらサポートに問い合わせる
Google では、スパムと識別されたクチコミを削除するため、スパムの自動検出を使用しています。この仕組みは正当なクチコミを削除してしまうこともあり、こうした現象が生じた場合は、サポートに問い合わせます。
削除依頼と評価改善は別の作業
削除の申し立てで動かせるのは、ポリシーに違反しているクチコミだけです。表の文言に当たらない低評価は、報告しても「審査完了 - ポリシー違反なし」で戻り、再審査請求は 1 回しか使えません。次に決めるのは、手元のクチコミを削除依頼と返信のどちらに振り分けるかです。