「自社の店名で検索したら1位に出ている。だからMEO対策はできている」——この判断は、実は半分しか合っていません。自社名検索で1位に表示されるのは、Googleがそのビジネスを認識済みであることを示しているにすぎず、「近くの◯◯」のような一般キーワードで、離れた地域の見込み客にどう表示されているかは何も教えてくれません。本記事では、自社名検索だけに頼る判断がなぜ不十分なのか、代わりに何を見るべきかを整理します。

自社名検索で分かること・分からないこと

自社のビジネス名を検索して1位に出てくると、多くの店舗オーナーはそれだけで安心してしまいます。しかしこれが確認しているのは、Googleがそのビジネスの存在を把握しているという事実だけです。

一方で、実際に新規客が使うのは店名ではなく「渋谷 カフェ」「近くの整体」のような一般的なキーワードです。自社名検索の結果は、こうした検索での自社の順位についてはまったく情報を持っていません。特に自店から離れたエリアに住む見込み客の目にどう映っているかは、自社名検索では原理的に確認できないのです。

Google Mapsの順位は「面」で決まる、「点」ではない

もう一つ見落とされがちなのが、Google Mapsのランキングは単一の順位ではないという点です。サービス提供エリアの中でも、地点ごとに順位は異なります。事務所や店舗の近くではトップ3に入っていても、エリア内の別の地域では圏外というケースは珍しくありません。

つまり「自社の順位は何位か」という問いの立て方自体が、サービス提供エリアを持つ業種では成立しにくいということです。エリア内のどこで検索されるかによって答えが変わるためです。

グリッド検索で「面」の実態を診断する

この地点ごとの差を可視化する方法が、検索順位グリッドを使った診断です。サービス提供エリア全体を格子状の複数地点に区切り、各地点から同じキーワードで検索した場合の順位を確認します。これにより、事務所付近ではトップ3に入る一方で、エリアの多くの地域では圏外になっているといった実態が見えてきます。

この地点ごとの結果をまとめた指標がShare of Local Voiceです。グリッド上の検索地点のうち、トップ3に入った地点の割合を示すもので、「エリア全体でどれだけ露出できているか」を単一の数字で把握できます。自社名検索の1位表示だけでは絶対に見えない、面としての強さ・弱さがここで初めて数値化されます。

なお月次のSEOレポートでは、検索順位やインプレッション、トラフィックが上昇していると示されることがあります。こうした全体指標が伸びていても、エリア内の特定地域だけが取り残されている可能性は残ります。グリッド検索とShare of Local Voiceは、全体指標だけでは見えないエリアごとの偏りを補う診断ツールとして機能します。

明日からの確認手順

サービス提供エリアを持つ店舗やビジネスは、次の順で状況を確認することをおすすめします。

  1. 自社名検索の1位表示は「Googleに認識されている」ことの確認にとどめ、集客力の証拠として扱わない
  2. 実際の集客キーワード(業種名+エリア名など)で、事務所付近だけでなくサービス提供エリアの複数地点から検索順位を確認する
  3. 可能であればグリッド検索を行い、Share of Local Voiceとしてトップ3到達地点の割合を把握し、月次レポートの全体指標と併せて見る

まとめ

自社名検索での1位表示は、Googleに認識されているという最低限の確認にすぎません。本当に見るべきは、一般的な検索キーワードでサービス提供エリア全体においてどう表示されているかという「面」の実態です。グリッド検索とShare of Local Voiceを使えば、事務所周辺だけの好調に安心せず、エリア全体の露出状況を数値で把握できます。自社のエリア診断を専門的に進めたい場合は、MEO運用支援の相談窓口(/lp/aio-meo)もご活用ください。